「IT(情報技術)とは」
何事も基本的な考えをシッカリと持つこが大事ですので
自分の会社でどのよなIT化を行えば良いのかを考えていきましょう。
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●前書き
IT活用とネットワーク化は切っても切れない仲ですので、
ネットワーク化についても考えていきます。
ITとは、つかみ所がないもので、どこのセミナーや書籍でも上手く説明されていない
ようですが、情報端末を用いない通常のファイリングでもIT活用といえるでしょう。
情報をいかにスピーディに活用できるかの技術ですので、何もネットワークや
電子化にこだわる必要はありません。
PCやネットワークを行っていない企業が経営品質賞を受賞しています。
通常のファイリングでもすばやく情報を活用でき業務に生かせればよいわけです。
IT化推進の手順としては、
@必要な情報(データ)は何かを見極める
闇雲に集めても混乱を招くばかり
A必要な情報のファイリング化
ファイリングの方法によっては必要な情報を見つけにくい
Bファイル活用の徹底
活用しなければ意味がない
C必要であれば電子化(PC/ネットワーク)
ファイリングの手法を電子化に生かす
D電子化の徹底
以上、@〜Dの流れになるでしょう。
以下、ネットワークや情報化の経緯をまとめてみました。
日本の企業も米国より5年以上も遅れてネットワーク化が再認識されてきております。
92年頃にもネットワークを行っている企業もありますが、現在のようなダウンサイ
ジングによる分散処理ではなく、ダム端末に毛が生えたものでした。
では、なぜ日本では普及(成功)しなかったのか、日本の考え方(風土)が諸外国
と違い、今の基幹業務の集中管理的発想で取組んだためネットワークは成功し
なかったのです。
収集した情報の提供や共有を嫌うため、活用,判断の遅れ、事業者間情報ネッ
トワークなどもっての外であった。
企業の情報化と国際化を怠ってきたツケがいまきているのです。
今、世界の情報発生地はシンガポールで,アジアでは台湾,韓国と続き日本と
中国が次に争っている状態です。
また、ネットワークも1Gbpsの高速伝送の時代に向かい、一企業間のネットワー
クをベースとしたものではなく、企業間や国際間にまで広げたもので、生産・調
達・運用支援統合情報システム(CALS)が標準化活動を進めており、国内では、
CALS推進協議会の活動が行われています。
(日本の通産省では、「MATIC」と名付けたアジア版CALSを推進している)
CALSは、企画から設計、製造、調達、運用さらに廃棄に至るまでネットワークを
介して情報の交換を行おうとするワールドワイドなプロジェクトである。
CALS以外にも電子商取引(エレクトリック・コマース(EC))が個人の家庭にもネットワーク
化を考えており、従来のインターネットとは異なるインターネットであり、ここにき
てPCのDOS/V普及と高性能化及びWindows95発売と日本もやっとネットワーク
環境に目覚めてきていると言えます。
ネットワーク環境を構築するためには、現在の基幹系と情報系を含めた業務内
容を把握し、システムを構築していかなければいけません。
現在の基幹系といえば、受発注,物流,財務,給与など定型フォームの業務系
システムのことを言うが、ネットワークが普及し分散処理やグループウエア,ワ
ークフローが導入されてくれば、基幹系=業務システムと言う図式は当てはまら
なくなってきます。
ここで、ネットワークを構築するにはシステムインテグレータ(SI)が必要不可欠に
なってきます。
今までは、基幹業務に関しては外部のシステムハウスにお願いしてましたが、
ネットワークとなると社内の内容を把握し、障害発生時は自分たちである程度は
対応を行わなければ外部のSEでも対応が難しいのです。
企業内システムをある程度理解していないと、ネットワークを施設したが、思った
動きがしない,運営管理ができないなど問題が発生します。
企業内システムインテグレータがいなければシステムの最適化は難しく、効率UP
されないまま自己満足で終わるでしょう。
今後の情報化社会を生き抜くためにも、情報システム部門の地位と権限の向上、
経営の中に入って経営をどうするかの情報収集と活用を考えていかないとこれ
からの企業繁栄は厳しいでしょう。
上記内容を含めてIT化をどう行うかを考えなければ、ただネットワークやインター
ネットを構築しただけの自己満足で終わるでしょう。
本ホームページが、IT活用の一助となり障害が発生してもある程度対応
できれば幸いと思います。
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●全体をどのように把握してIT化を考えるか
ここでは、業務改善の基本的な考え方やシステム構築の基本をQ&A方式で話し合って
いきます。
これらは、今後のシステムを構築するにあたって一番大事な部分であり、ここでの基本
が備わっていないと業務改善やシステム構築はスムースに行われないので、業務全体を
見渡せる目を養い、いかにシステムを構築すれば良いかを学んでください。
ソリューションと聞けば難しく重苦しく聞こえますが、一言で言ってしまえば問題解決
のための業務改善のことです。
むやみにコンピュータ導入や
ネットワーク化を行っても
業務改善や効率アップには
繋がらない!
では、これから総務部のヒトミ君とネットワーク構築を踏まえた業務改善の考え方を話
し合っていきます。
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●業務の現状を把握するにはどう見渡せば良いか
業務の改善を行っていくには、業務全体の流れを把握しなければ改善は難しいので、
これから解決していくための手順を考えていきます。
:まず業務の現状を把握するには、手書き処理やコンピュータ処理でも、
定型フォームの形式や業務の流れ(フロー)に無駄がないか確認していけば良いのです。
:私は、どこにも問題はないように思えますが?
:では、現在使用している定型フォームが市販品か独自のフォームなのかで
判断してみよう。
市販のフォームが沢山あるのは知っているね。
市販品のフォームは教科書的なものだから一つの目安になるんだよ。
特に総務や財務関係は特殊な処理は少ないので、一番合理化が進んでいる(できる)
部署でもあるんだよ。(電子化とネットワーク化で即最適化が可能)
:そうですか、見渡してみると手書きフォームから、市販品,独自印刷物など
ありますね。
:そう、見渡せばあまり必要がない物や、改善の余地のあるフォームがあるね。
学校で教わってきた内容が、そのまま業務改善で活用できることがたくさんあるのだよ。
また、書類が複数の部署を経由した場合には、問題が発生しやすいね。
:そうですね、いつまで経っても書類が届かなかったり、違うものが届いたり
ですね。
:市販品のフォームがすべて良いかと言えば、そうでもなくその会社の処理
に該当するものを使用し、独自フォームを作成する場合には、市販品を参考にして
フォームを作成すれば時間短縮にも繋がるね。
:コンピュータ処理を考慮するためにはどうすれば良いのですか。
:取りあえず文書的なフォームが決まったが、効率の良い処理をどう行って
いくかが大切なのだ。
一つ一つ物事を判断して考えていくことが大事で、論理的な考え方と呼ばれている
が、その前に改善しようとする心がけが一番大切なのだよ。
定型フォームに書かれているどの部分を処理すれば良いかはすぐ分かるね。
:はい、私は総務部ですから分かります。
:総務部に関しては、勤怠処理や各種清算,給与,保険,人事などあるね。
その中の処理する部分をデータとして活用する方法を考えればいいね。お互いのデー
タがリンクして一つの台帳になれば分かりやすいよね。
ここまで分かれば、あとはデータの台帳化や自動化の構想を考えてから、システム設
計の部署にお願いすればいいね。
:なるほど、別々の処理でも重複している部分が沢山ありますね。それを一つ
の台帳にまとめれば分かりやすくなりますね。
:そうだね。こう言う処理を行うデーターベースを、リレーショナルデータ
ベースと呼んでいるんだよ。
リレーショナルデータベースで
データを共有活用しよう!
:業務の流れはどう判断すれば良いのですか。
:現状の業務処理がスムースに流れているかどうかは、書類(伝票)が発行さ
れてから最終処理されるまでの時間(日数)を算出してみれば分かり易いよね。
(ここの部分がネットワーク構築で一番生かせるのだが)
たとえば、受注を受けてから製品が出荷されるまでの時間や、交通費などの清算が手
元に届くまでの時間とかいろいろあるよね。
:受注から出荷するまでの処理は基幹系のオフコンで行っているのだが、各部署
間の事務処理に問題が多いのだよ。
業務は、スピーディーに処理しよう
でも、ミスの無いようにね!
:たとえば、どのような内容でしょうか。
:営業が見積書や受発注伝票を発行し在庫を確保するまでの処理でも様々な
問題があるんだよ。
コンピュータシステムがいくら良くても担当者が業務の基本を良く理解し
ていないなど、担当者のモラルやビジネスマナーの問題のほうが大きいね。
:言われてみればそうですね。良く資材購買や営業の担当者同士がいつも話合
いをしていますね。
:コンピュータで自動処理が可能でもデータを入力するまでには、人間が判断し
処理を決定するまでの時間が掛かるのが問題なのだよ。業務の流れを良くするために
は、この人的要因を解決しなくては業務改善は有得ないのだよ。
:なるほど、良く起こる問題を解決していけば良いのですね。
:そう、途中で書類が滞っている部署があれば、そこの部署で原因を解決し
てもらうしかないが、経由する部署間で話し合って解決するのがいいね。
「聞くは一時の恥じ」や「百聞は一見にしかず」と言うように分からないことは、
分かる人に聞くのが一番の近道だが、なんでも聞けばよいと言うことではなく
自分でも確かめないといけないね。
また、良くわが社の業務は特殊だからコンピュータ化は難しいとか言う方がいるが、
特殊な業務はあっても会社の運営管理に特殊な物はないのだよ、単に管理と言うもの
を良く理解していないので、逃げているか隠しごとをしているかだ。
まあそう言う人に限ってとやかく言うのだがね。
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●現状の改善策をどう考えて行くか
では、業務の流れや内容を把握したところで、どう改善していくかを考えていこう。
:具体的にどう改善すれば良いか見えないのですが
:そうだね、業務における組織管理,データ管理やシステム管理的な幅広い
知識が備わっていないと難しいが、新聞の記事もすごく参考になるんだよ。
:たとえば、どのような内容の記事ですか。
:新聞にもインターネットやイントラネットとか、マルチメディアだデータ
ベースで構築して検索云々とか書かれているね。その記事中から世の中の流れや、内
容が見えてくるね。
それを基にしてコンピュータ関連と業務関連の書籍でより知識を高めていくんだよ。
:身近な情報収集が大事なんですね。
:いくらでも身近に情報はあるんだよ、情報だけ収集しても、その情報から
何を得え、どう判断して活用するかだね。
まあ、「一から十を知る」と言うことだね。
展示会も情報収集には欠かせないので、総務,経理関係は5月に行われるビジネスシ
ョーは必ず行く必要があるね。これは、鉛筆1本から業務用ソフトやタイムカードに
至るまで全て展示されているからね。
:部長は行かれてるようですが、私は一度も行ったことはありません。
:ほんとうは若い方に行ってもらい、世間の流れを知り業務改善に生かして
貰いたいのだがね。
最近は、ビジネスショーに限らず、若い女性の来場者が多いね。それだけ各社、業務
改善に関心があると言うことかな。10月に行われるデータショーも欠かせないね。
ハードウエアに関するショーも春と秋に開催されているのでシステムや技術系はこち
らも見ておかないとね。
単純に流れに任せて見れば良いのではなく、何がどう生かせるかを考えながら見てこ
ないといけないね。
:具体的な改善方法はどうすれば良いのですか?
:具体的には、業務の担当部署で構想を考えて決めるしかないのだよ。自分
たちの業務に一番詳しいのは自分なのだからね。
システム構築のアドバイスは、システム関係の部署にお願いすることだね。
あそこの部署は好きでないとか、人間の好き嫌は抜きにして、素直に改善しようとす
る気持ちで相談しないといけないね。
:そうですね。一番詳しいのは業務の担当者ですからね。
システム構築は、どのようなもので構築すれば良いのですか。
:構築には、以下の方法があるが構築方法や運用,データの活用などが絡ん
でくるので、システムやデータの運用管理面が大変になってくるね。
@グループウエアを構築する
A市販のアプリケーションソフトを利用する
Bデータベースやプログラミング言語などで、独自のシステムを作成する。
:簡単に見えても大変そうですね
:そうなんだ、システム専門の会社が存在するのだからね。
それがネットワークの普及で、一般の企業内でもネットワークの知識がなければ、
運用管理ができないし、外部のシステム会社でも対応が難しくなってきているんだよ。
情報化時代に乗遅れると企業の死活問題にも及ぶんだ。だから、みんな前向きな考え
方を持たないといけないんだよ。
おっと話がそれてきてしまった。
:グループウエアとはなんですか?
:グループウエアとは、業務の流れを一つの
グループと考えて処理するんだ。
簡単に言うと、文章データベースを用いた情報の共有,分配,活用を行う組織の増力
ツールと言うことかな。具体的には、電子掲示板や会議室予約,勤怠届出書の各種届
出書,営業報告,技術情報などいろいろあるね。
:グループウエアのソフトはどう言ったものがありますか?
:グループウエアのソフトとしては、ロータス社のノーツやマイクロソフト社のエクス
チェンジサーバーがあるね。
イントラネットのホームページはビギナー向けで、簡単な操作で行えるし、ホームペ
ージの作成も簡単なので活用できそうだね。
そこから一歩進むとワークフローを考えないとね。
最近は、データベースとのリンクやワークフローの機能も追加されてきているので、
今後のグループウエアは準基幹業務処理としても使用できるようになる勢いだね。
グループウエアを活用し
効率アップにつなげよう!
:総務部や営業部,経理部などの定型フォームの自動化と考えればいいのですか?
ワークフローで自動処理を
可能にしよう!
:そう言うことかな、市販のアプリケーション・ソフトも沢山あって即活用できるね。
:市販のソフトは沢山あるのですか?
:販売管理や財務会計,在庫管理,給与計算,見積書などなどあり、勤怠はタイムカード
とも連動して自動処理も可能なんだよ。
グループウエアでは自分たちでもフォーム作成ができるから、馴れてきたら作成して
みると言いね。また、最近はダウンサイジングが重要視され、基幹業務用のソフトを
各社がネットワークのサーバー向けに移行しており、それがまた伸びてきているんだ。
:独自のソフトを作成する必要はないのですか?
:なかなか判断が難しいところだが、現在の基幹業務以外の、グループウエア的な処理や
データの一元管理では、プログラム言語を用いてすべてのプログラムを作成する必要は
ないね。データベースや表計算とプログラムの融合とでも言うかね。スクリプトや
VBA(ビジアル ベーシック アプリケーション)などがそうだね。
:何かすぐ構築できそうですね?
:そうだね。各部署の皆ががんばってくれると構築や運営はスムースに進むね。
でも、構想はしっかりと立てないといけないね。
:グループウエアのデータフォームの作成には、何を用いるのですか?
:グループウエアでは、サンプルのフォーマットがあり、それを参考にスクリプト言語と
言うもので変更すれば良いのだが。表計算のマクロやスクリプトみたいなものと思え
ばいいかな。
:私も表計算で、用いたことはありますが大変でした。
:ヒトミ君ができるのだから、ほかの部署でも数人は作成可能だろうね。
全員が作成できなくても良いのだからね。
:ところで、イントラネットとはなんですか?
:インターネットを知っているね。そのWWW(World Wide Web)をそのまま社内のネット
ワークでホームページとして運営していると思えばいいかな。
グループウエアとまではいかないが、活用しだいでは図面一覧からCADを立ち上げたり、
表計算やワープロを立ち上げたり、より高度な機能も可能だが動作速度が遅く、まだ
実用的ではないが、今後はグループウエアと融合する可能性を持っているんだよ。
また、ネットワークの速度も画像データや音声,動画まで転送されるようになると、
回線が混雑してきてネットワーク自体も高速化を行わないといけなくなるね。
:ホームページの作成には、何を用いるのですか?
:最近は、ほとんどのソフトがホームページの言語のHTML(Hiper Text Markup Language)を
サポートしてきているので、簡単なものではワープロや表計算,データベースで、作
成したものがそのままホームページにできるんだ。高度な記述になるとテキスト・エ
ディターを用いてHTMLのタグ記述で作成できるが、データベースとの連動を考えたり
すると、JAVAと言う言語で作成するのが普通だね。
IBMのホームページビルダーが
良く使われているが
タグコマンドを理解していないと
使いこなすのは大変だよ!
:ワープロでホームページが作成できるのですか?
:ワープロにホームページ作成の機能を追加(ADDIN)するだけで可能なんだよ。
この機能は、最近のマイクロソフトのパッケージソフトに添付されているね。また、
雑誌のおまけCD-ROMや、パソコン通信でも無償で提供されているんだよ。
:私もホームページを作りたくなりました。
:社内のホームページに総務部のホームページがあるから追加変更してみたらどうかな
:ネットワーク上での業務改善は、楽しみながらできそうですね。
:業務改善は、なかなか大変だが楽しめる部分もあることは確かだね。
では、もう少し合理化について考えて行こう。
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●ホワイトカラーの合理化とは
今までは、OA対応機器を導入しただけでOA化はされてなく、ネットワーク化を行い
グループウエアやワークフローなど、ネットワーク対応のソフトを活用して初めてOA化
が可能になり、そこからホワイトカラーの合理化が始まるのだ。
ブルーカラー(製造関係)の生産性の合理化が行く着くところまで行き、ネットワーク
の普及で情報社会になり、ホワイトカラーの合理化が行われるようになってきたんだ。
製造関係よりはシステム構築は楽なので、ほんとうは一番先に行われないと行けなか
ったのだが、日本は生産を上げて売上げを伸ばすことしか考えず、一番大事な基幹業
務(商業簿記の数値だけの基幹ではなく)を疎かにしたツケが今きているのだろう。
日本の国際情報化の遅れにも現れてもいるね。
:基幹業務では、最初にコンピュータ化を行って、合理化を行っていると思うのですが?
:今までは、販売管理の数値だけを追うだけで、合理化でもネットワークでもなかった
のだね。数値管理だけの自己満足に終わっているのが、今までの基幹業務なんだ。
:そうですね。良く考えてみますと、単に数値だけの管理で合理化とは違いますね。
:そう、良く見渡して考えると見えてくるね。ヒトミ君も大分内容を見分けられるように
なってきたね。それを一つ一つ解決していけば、論理的な考え方も備わってくるんだよ。
冒頭にも書いてあるが、一点集中管理と国民性、それがネットワーク化や国際情報化
の対応が遅れた一番の原因なんだよ。
これからは、何が大事な情報なのかを見抜く目と判断できる能力を身に付けなくては
いけないね。
:分かりました。大きな目を持って見つめます。
:アメリカが15年ほど前に今の日本と同じ状態だったんだ、これはスーツ族と呼ばれて
いるコンサルタントの言う通りに改善を行った結果なんだよ。
要するに、会社の内情をしらない人間が改善策をだしても具体的ではないと言うことで
、そのために業績が落ち込んだんだ。それを屈服して立上がってきた企業は強くなっ
たが、立上がれない企業もまだ沢山あるね。
今の日本は、まだコンサルタントに躍らされているが、自分たちのことは、自分たち
で改善するのが自然の法則なんだが、人間が人間を信用できなくては改善は有り得な
いと思うがね。
:なるほど、そう言う経緯があるのですか。
:最近は、パソコン操作と英語ができなければ、採用しない会社が増えてきているのが
現状で、会社説明会でもパソコン関連の質問に答えられないと以後無視されてしまう
と言う話も聞いているね。
それだけ世の中、ホワイトカラーの合理化などでPCを操作できないと採用もままなら
ないのだよ。
:大変な時代ですね。
:そうだね。Windows上で動作するワープロ、表計算、データベースが主なアプリケー
ション・ソフトであるが、その他にネットワーク上での電子メールやグループウエア
の操作の習得なども必要だね。
:ホワイトカラーの合理化とは、業務改善を具体的に行っていけば、良いだけかなと思い
ましたが、PCの教育も必要ですね。
:そうなんだ、ワープロや表計算などのデータの打込みは当然であるが、ネットワーク上
のグループウエア(文書データベース管理)やワークフローなど業務遂行にはPC操作
は最低必要条件になっている。
それにネットワーク上で繋がると言うことや、データの共有などの概念が不可欠なん
だね。
:良く分かりました。
:話が少し外れるが、PL法が法令化され、企画・開発,設計,購買・資材,製造,品質,
取説,販売,サービス,廃棄に至るまで記録が残されていないと、裁判に負けてしま
う可能性が大きくなっており、PL法関連のデータベースおよび文書管理が重要視され
ているんだよ。
:一言に合理化だ管理だと言っても範囲が広いですね。
:ホワイトカラーの合理化と言っても関連業務も含むからね。PL法に関しては総務部が
業務関係の管理をしないとね。
:PL保険は私が担当してますが、ドキュメント管理は他部署ですね。
:ホワイトカラーの合理化からはずれてしまったかな。
:具体的な合理化にはどのような業務がありますか?
:実際にはシステム以外の業務処理の方法、特に販売管理の処理に問題があるね。
具体的には、発注点管理や担当者在庫の問題があり、各部署の業務に携わっている人
間の考え方や処理に問題があるね。
生産依頼から製品入荷までの日程の不明確さから、営業担当者の不信を招き担当者在
庫が増える。
担当者在庫が増えると、倉庫に製品があっても預り品でもない宙に浮いた製品になっ
てしまい、棚卸しや決算時に帳尻が合わなく問題になってしまう。
こう言った内容はどこの会社にもあり、日本企業の悪い風習でもあるね。
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●ネットワークとは
業務改善はネットワークなしでは行えないと散々言ってきたので、ネットワークにつ
いて説明して行こう。
:簡単に言えば、ネットワークとはOAのベルトコンベアと考えればいいかな。
一本の通信ケーブルにPCが何台も接続され、データの共有化やPC同士のコミュニケー
ションもできると思えばいいかな。
ネットワークで
オートメーション化を行い
効率アップにつなげよう!
:昔から行っているのではないですか?
:なるほど、見た目上は同じでも内容は全然違うのだよ。
一点集中管理では、接続されているPCはダム端末と言って、ホストコンピュータの手
足となって動いているだけで、端末同士のやり取りはできないのだよ。
パソコンが端末に置換わっても同じなんだ。
要するに頭脳が一つで、手足となるキーボードとディスプレイが、沢山接続されてい
ると思えばいいかな、端末単体では何の処理もできないのだよ。
:じゃーPCを基幹業務の端末として使用しても、ネットワークにならないのですか?
:そうなんだ、だから分散処理を行って、ネットワーク上で基幹業務も行わないとデー
タが生かされなく、無駄が生じデータの共有化や一元管理が難しくなるんだね。
実際は回線を切替えて使用すれば、1台のPCで基幹業務とネットワークと両用できる
のだが、PCに2回線分のコストがかかり金銭的な無駄も生じるね。
現在の基幹業務の回線でもデータを生かす方法はあるが、大変な時間と労力を必要と
するからね。
基幹業務と言う言葉自体、私は好きではないのだがね。
情報化社会ではすべての業務処理が基幹だからね、どれ一つ欠けても企業としてスム
ースに稼動しないからね。現在では、今までの数値だけの管理は基幹業務とは言わな
いのだよ。
: むずかしいのですね。
:簡単なようで難しいんだよ。
例えば、経理部の仕分け伝票処理や財務処理は、市販のアプリケーション・ソフトで
ネットワーク処理が可能なんだよ。
市販のソフトが利用できるメリットは、開発するための時間と費用が必要なく、すぐ
利用できるなど非常に大きいのだ。
今までの基幹業務では、データが芋ずる式に繋がっており、分散処理への移行が難し
いんだよ。
パソコンのネットワークは安価で簡単に構築できるのが、最大のメリットでもあるんだ。
基幹系と情報系を融合しデータを活用し効率アップにつなげよう!
:総務部のPCは、ネットワーク接続してますが。
:ヒトミ君の総務部でも1年半前にNetWaerサーバーを導入し部門LANをしたにも関わらず、
スタンドアロンで使用していたね。
:そうでした。結局、部長や課長など理解できる人間がいなくて、メーカーのいいなりで、
ドクターに再構築していただきました。
:そうだったね。結局理解できる人間がいないとメーカーのいいなりになり、ただの
スタンドアロンのPCでしか使われなくなってしまうんだよ。
導入先やメーカーは、無料では具体的な使用方法や活用までは教えてくれないのだよ。
何でも費用が掛るがそう言った内容も知らないと、メーカーや外部の人間に問題点を
聞く事もできないね。
知ろうとする気持ちがないといけないね。分からないことは、導入先やメーカーに何
でも聞けば良いのだが、その前に自分の知識を高めておかないとね。
聞くことは恥ずべきことではないいんだよ。
そのために、業務改善が進まないと企業の死活問題にもなるからね。
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●自宅や外出先からの業務処理は
WANとは違うけれど、自宅の電話など公衆回線からネットワークに接続して、いろい
ろな処理ができるので少し説明しよう。
:在宅勤務や外出先からネットワークと接続して業務処理はできるのですか?
:それがネットワークの強みでもあるんだ。リモートアクセスサービスやメンテナンスと
呼ばれており、自宅や外出先から基幹業務やメールなどの処理ができるし、本社から
支社,営業所のPCの環境設定などメンテナンスも可能なんだよ。
:ネットワークって、すごいですね!
:何でも可能なように見えるけれど、構築は大変なんだよ。
:構築は簡単にできるのですか?
:簡単と言えば簡単だね。リモートアクセスサーバーを導入するだけで構築できし、
費用も数十万円ほどで可能だね。
あとは、電話回線とPCに接続するモデムが必要だね。
:WINDOWS95/98で可能ですよね?
:そう、ネットワーク関連の処理はすべてWindows95/98で可能なんだよ。最近、インタ
ーネットをより高速に処理したい要望が多く、一般家庭でもISDNと言うデジタル回線
が急速に普及しているんだよ。
:一般家庭でデジタル回線ですか?
:そう、デジタル回線で64KBps/128KBpsの速度でデータ転送ができるし、64KBpsの使用
では通常の電話とデータ通信も同時に行えるのだよ。
:通常の電話とデータ通信も同時にできるのですか?
:両方同時にできて、電話代は今までと同じで、回線使用料は電話2台分の費用だけで
良いから安いよね。申し込みが多くて地域によっては、2〜3ヶ月待たなくては回線の
変更ができないようだね。
:これは、データ通信は速く、費用は安い、電話も同時にOKで言う事なしですね。
:ヒトミ君も大分知識がついてきたね。ここまで理解できるようになると、外部のソリ
ューション担当の人間とも話ができるようになるね。
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●ネットワーク化の怖さ
最後に、ネットワークの良いことばかりを述べてきたが、悪い?こともあるので説明
しよう。
:ネットワーク化は、良いことばかりではないのだよ。つながることの「恐ろしさ」を
十分認識しておくことが必要でもあるね。
:恐ろしさとは?
:ウイルスやクラッカーに進入され(社内LANでも)データの損失や流失が起きるので、
セキュリティや運営管理を徹底させなければいけないのだよ。
逆に言えば運営管理を怠れば情報管理が不安定になるね。また、情報オリエンテッド
社会の特徴である、多すぎる情報の管理の難しさが現れ、運営管理者やソフト作成者
が配転や退職などで、活動の形跡が分かり難くなるなど、労務管理の難しさが発生す
るんだ。
人の育成とか運営管理やドキュメント作成の徹底を如何に行うかが、ネットワーク化
を成功させる決めてでもあるんだよ。
:業務の改善を行うための考え方を、総務部のヒトミ君と行ってきたが、ヒトミ君は
理解できたかな?
:ネットワーク化を行えば何でもできそうですが、具体的に行うのは大変なのだと言う
ことが良くわかりました。
:何事も前向きに物事を考えて行動すれば、自ずから道は開けてくるものなので、あとは
行動力と時間が解決してくれるね。
一番大事なのは、ネットワークはトップダウンで行わないとスムースにいかないと言
うことだよ。
会社が、本当に費用と時間をかけて組織を動かし改革を行う姿勢を示すことだね。
これを機会にヒトミ君も前向きに行動してください。
:はい、わかりました。
最後に、ヒトミ君とドクターのやり取りをお読みになって、業務改善の考え方や
構築の大筋を理解していただけたでしょうか、基本は改善しようとする姿勢で、
そのためにはいろいろな知識が必要になります。
時間がないと逃げる方が多い世の中ですが、考える時間はいくらでもあります。
通勤電車の中、お風呂に入っている時間、トイレに入っている時間など、いくらでも
考える時間はあります。
また、休みの日には、30分でも1時間でも関連する書籍を読むこれだけで十分です。
考えた内容を会社でまとめて生かせば良いのです。
会社を生かすも殺すもあなた次第なのです。
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