「ネットワークの基礎知識」
ネットワークを敷設し情報活用を行うためには、経営管理にいかに活かすかが決めてに
なりますが、ここではネットワーク機器やシステム構築の説明していきます。
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ネットワーク化を行うためには、NICとネットワーク機器を接続するためのケーブル工事と
NOSが必要である。
●NOS(NetWork Operating System)
:NOS(ノス)とは何でしょうか?
:NOSとは、ネットワーク・オペレーティング・システムの略でネットワークの制御機能を
備えたOSで、代表的なNOSには、Windows NT,UNIX,NetWare,OS/2,Windows95/98がありますが、
Windows95/98はクライアント機能のみで、サーバー機能は持っておりません。
5,6年前までは、NetWaerの独壇場でしたが、Windows NTが発表され現在のVer4.0となって、
Windows95/98のアプリケーションソフトも動作可能になり、より使いやすく安定し、銀行の
端末や企業の基幹業務にも使われはじめてきているね。
Windowsの普及と共に、Windows NTがシュアを奪いTOPの座に躍りでました。
UNIXは、古くからエンジニア向けのOSとして活躍しており、最近はフリーのUNIXが注目を
集めているね。
フリーとは自由に使用してくださいの意味ではあるが、著作権は放棄していないことを念頭
に置いてください。
:色々あるのですね。
:では、間単に特徴をもう少し説明しよう
・Windows95/98
Windows3.1ではネットワークOSは組込まれていなかったが、Windows95では標準でネット
ワークのクライアント機能が組込まれ、NetBEUI,TCP/IP,SPX/IPXのクライアント機能を
サポートしている。
・Windows NT
インテルのプロセッサ以外のRISCチップやAlphaプロセッサでも動作可能な32ビットマル
チタスクOSで、Wortk StationとSever用があり、現在のバージョン4.0ではWinows95/98の
GUIとほぼ同じになった。
プロトコルは、NetBEUI,TCP/IP,SPX/IPXやMACサーバーもサポートしている。
Windows NT 4.0がWindows95/98と同じGUIになりNT 3.5よりも機能追加などパフォーマンス
の向上が行われました。
・NT 4.0サーバーでは、インターネットやイントラネットとして利用できるWebサーバー
であるIIS(Internet Information Server)やDNS(Domain Name System)が標準で搭載され、
またPPTP(Point-to-Point Tunneling Protocol)も搭載されています。
NT3.51では、IISのVer1.0は雑誌の添付CD-ROMやパソコン通信で無償で供給されていたが
DNSなどは搭載されていなかった。
・NT 4.0ワークステーションでは、簡易Webサーバー(Peer Web Services)やWebブラウザ
IE3.0(Microsoft Internet Explorer)が搭載されており、個人ベースのイントラネット
サーバーが構築できます。seivice pack5までありバグフィックスとユーティリティの強化
が行われている。
・UNIX
1969年に米国AT&T社のベル研究所で開発をはじめた、マルチタスキング・マルチユーザOSで
最近のフリーソフトでは、LinuxとフリーBSDが有名である。
無料で使用できるUNIX系OSなので各社の注目を浴びているが、まだ一般ユーザー向けでは
なく小規模サーバー用途向けである。
(一般向けアプリケーションやドライバーが少ない)
・NetWaer
米Novell社が開発したネットワークOSでWindows NTや95が発売されるまではNetWaerの
独壇場であった。操作性としては、エンジニア向けでありビギナーには難解であった。
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ネットワーク機器)
●NIC(NetWork Interface Card)
:世の中のNICはEtherNetカードが主であり、10Base T,2,5の3種類と100Base TX,VGの2種類が
あり、10Base Tが主流であったが、10Base Tと互換性のある100Base TXが主流になってきた。
ネットワークインターフェースカード(NIC)には、ISA,PCI,PCカード(PCMCIA)がありコ
ネクタの形状はTタイプと2タイプが殆どでTタイプが主流であるが、100/10BASE両用カー
ドが主流になりつつある。
:NIC(ニック)はパソコンの中に組込むのですか?
:そう、クライアントやサーバーの中に組込んでNOSの命令で、ネットワークが行えるよう
手足となって動作する部分なんだよ。
:NIC(ニック)がないとネットワークはできないのですね
:そう、NICが組込まれていないとネットワークはできないのだよ。
・殆どのカード(NIC)は、NE2000互換対応で2000円台のISAカードもあり、個人ベースでも
手軽にネットワークが可能である。(NE2000とはNetwareの標準採用LANカードを言う)
ODIやNDISと言ったドライバ・インターフェースに殆どのカードが対応しているので、何処
のカードでも問題無く動作はするが、安定に動作するとは限らないのであまり安いカードや、
OSのアップデートなどの対応ドライバを供給できないメーカーは避けた方が良い。
・ドライバーのアップデートはインターネットのホームページやパソコン通信のフォーラ
ムなどで公開されているので、URLを控えておいて何か問題が起きたときは覗いてみると
何か情報がアップされているかもね。
・業務使用では100BASE-TX/10BASE-T両用のカードを導入しておけば、今後100BASEのハブに
変更になっても使用可能である。
・設定は、殆どがPnP対応なのでWindows95/98/NTでは自動で組込まれます。PnP対応でなく
てもI/0アドレスとIRQの設定さえできれば問題無く動作します。また、設定されているI/O
アドレスやIRQの確認と設定ができるソフトが付属されています。
※必ず、不明なディバイスで組込まれ、ドライバソフトが必要となる事を忘れないように
・NICとモデムの複合PCカード
ノートPCもリモートアクセスなどの普及で、モデムとNICを2枚装備やカード入替えが多く
なりコネクタの接触不良にも繋がるためと、PCカードスロットを有効に活用するモデムと
NICの複合製品も多くなってきました。
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●IPアドレス
LANカード(NIC)を組み込んだら、IPアドレスを設定しないとね。
:IPアドレスって何ですか?
IPアドレスとは、ネットワークで通信を行うために必要なプロトコルの一つである
IPを動かすために必要なんだ。
IPとは、インターネットプロトコルと呼ばれ、社内のネットワークやインターネットを
行うために必要で、通信を行うためには郵便番号と同じような住所が必要なんだよ。
その郵便番号がIPアドレスなんだ。
:設定は自動ではできないのですか?
DHCPサーバーがあれば自動で設定できるが、管理面を考えればどちらが良いか
システムの内容や管理方法で変わってくるね。
電話回線のダイアルアップでのインターネット接続は、プロバイダーからの自動設定だね。
社内LANでは、IPアドレスは固定になっているね。
では、IPアドレスの種類と内容を少し説明しよう。
IPアドレスの設定方法には、ネットワークの内容により、
以下に示す3通りの設定方法があります。
・IPアドレスのクラス
IPアドレスは3つのクラスに分かれています。
クラス Wの値 ネットワークID ホストID ネットワーク数 ホスト数
A 1〜126 W X.Y.Z 126 16,777,214
B 128〜191 W.X Y.Z 16,384 65,534
C 192〜223 W.X.Y Z 2,097,151 256
※ネットワークアドレス(クラスCでは、192.168.0.0)と
ブロードキャストアドレス(クラスCでは、192.168.0.255)を除く
インターネットとの間にファイヤーウォールを設けて、インターネットに公開しない社内LANに
割振りするIPアドレスをプライベートアドレスと呼んでいます。
プライベートアドレスは、RFC1597によって以下のように割振られています。
クラスA:10.0.0.0 の1個のみ
クラスB:172.16.0.0 〜 172.31.0.0 の16個
クラスC:192.168.0.0 〜 192.168.255.0 の256個
のアドレスが割振られているがインターネットを使用しない社内LANでの制限はない
・デフォルトのサブネット マスク
クラス サブネット マスク
A 255.000.000.000
B 255.255.000.000
C 255.255.255.000
たとえば、IPアドレスが「102.54.94.97」で、サブネット マスクが「255.255.0.0」の
場合は、クラスBでありネットワークIDは「102.54」、ホストIDは「94.97」となる。
※「サブネット」を用いることにより、1つのネットワークをさらに細かく
サブネットに分割して、取り得るネットワークアドレスを増やすことが可能です。
このサブネット化を行うために使用されるのが「サブネットマスク」です
・プライベートアドレスとは
インターネットとの間にファイヤーウォールを設けて、インターネットに公開しない社内LANに
割振りするIPアドレスをプライベートアドレスと呼んでいます。
プライベートアドレスは、RFC1597によって以下のように割振られています。
クラスA:10.0.0.0 の1個のみ
クラスB:172.16.0.0 〜 172.31.0.0 の16個
クラスC:192.168.0.0 〜 192.168.255.0 の256個
のアドレスが割振られているが、インターネットを使用しない社内LANでの制限はない。
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●ハブ
ネットワークでPC同士を接続させるためにはハブが必要になるため種類と使い方を
説明していこう。
:ハブとは何でしょうか?
:ハブとはマルチポート・リピータの一種で、PCに組込まれている10BASE-Tや100Base TXを
接続するために必要なんだよ。
10Base 2や5(AUI)のコネクタを備えているハブもあり、同軸ケーブル(10Base 2/5)を
接続して接続距離を伸ばすことも可能である。
ハブとは複数のポートを持ち、各ポートに接続されたネットワークを束ねることから集線
装置と呼ばれる。ポートは、4ポートから48ポートまであり、1台のハブでスタンドアロイ
のネットワークとして、またブリッジやスイッチングハブと併せて使用することで、中規模
のLAN環境を構築できます。
また、ルータと組み合わせる事で広域ネットワーク(WAN)環境を構築できます。
:良くわかりませんが、ネットワークを行うためには必ず必要なのですね。
:そう、ハブは必ず必要になり種類も多いので簡単に種類と機能を説明していこう。
・ハブにはBOX型とシャーシー型があるがここで言うハブの殆どはBOXタイプであり、
パーソナル・ミニハブ,コンパクト・ワークグループ・ハブなどと呼ばれているがダム・
ハブに統一される。
・増設(カスケード接続)は、カテゴリー5のクロスケーブルでハブ間のポートに接続する
か、MDIX(クロス)/MDI(ノーマル)の切替えポートにストレートケーブルで接続する。また、10BASE
-2や5のAUIを装備している物もあり、それらの同軸ケーブルと接続することで接続距離の
延長やノイズに対しても強くなるがケーブルも同軸で太くなる。
・殆どのハブは、最低でもLEDランプで各ポートの状態が分かるようになっている。
また、高価なハブにはSNMPの管理機能を持っていたり、後からモジュールやファームウエ
アの追加で機能アップが可能なインテリジェント・ハブがある。
・最近のインターネットやリモートアクセスの普及で、フィルタリング機能,パケット
盗聴防止機能やMACアドレス・セキュリティ機能も内蔵されたハブも発売され種類も多い。
・拡張機能などの設定は、RS-232CとPCに接続することで各種コンフィグレーションが
可能です。
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●SWハブ
:今度は、いま人気のあるSWハブについて少し説明していこう
スイッチングハブとは、ハブ内の各ポートをスイッチングで制御することによりEtherNet
の欠点でもある、トラフィックの発生を軽減し転送速度を有効に活用できるように考えら
れたハブである。
オン ザ フライ方式とストアード フォワード方式があり、オン ザ フライ方式はデータを
全て受信するのではなく、宛先情報だけを受信した時点で、フイルタリング処理を行い送信
する方式で、遅延時間が小さく高速で動作する。
ストアード フォワード方式は、ブリッジと同じようにデータを全て受信してから、フイル
タリング処理を行うので遅延時間は大きい。
・SWハブは、複数のセグメント間の物理リンクを提供し、必要に応じて最大限の帯域幅を
割当てられるように接続された、すべてのセグメント間の仮想接続が高速にサポートされ
ます。また、ポートに新しいセグメントを追加することでネットワークのトータル速度は
増し、EtherNet上のトラフィックの緩和により、効率よくデータ転送を行うことができます。
ポートは、100BASE-TXを1ポートと10BASEを複数ポートを持ったものから、すべてのポート
が100BASEのものまである。
:SWハブを使えばネットワークの混雑が軽減できるのですね。
:そう言うことだね、では利点と特徴を説明しよう
既存のシステムにSWハブを追加するだけで、ネットワーク全体のスループットの向上,
トラフィックの緩和が可能になるコストパフォーマンスの高いハブです。
(フィルタリング機能と呼ぶ場合もある)100BASEの場合は、ハブ間5mと2台の接続制限も
無くすることができる。
・接続コネクタは、ファイバー(FX)用,AUIを装備しているものまであるので、基幹系など
データ転送が多いセグメントに用いれば、効率のよいネットワークが可能となる。
・MACアドレスセキュリティ機能を内蔵して、スループットの向上だけではなく不必要な
ユーザーのアクセスを制限することで、ネットワークへの不正進入を防ぎセキュリティの
面でも活用可能である。(SNMPモジュールの追加で可能)
・ハッカー行為を防ぐパケット盗聴防止機能を内蔵し、送信先以外にはスクランブルパケッ
ト(ポート毎にMACアドレスのフィルタリングを行う)を送出し盗聴を防いでいる。
上記に示すように、最近のハブはネットワークやインターネットの普及により、インテリ
ジェント化が進み機能も増えてきておりますので、用途に応じたハブの選択やシステム
構築が複雑になって来つつあるので、各種機能や構築するシステムを良く検討してから
決定します。
ブリッジの代わりに高機能なSWハブに置換える、経理,総務などにはパケット盗聴防止
機能付き、データ転送の多い部署には100BASEのハブの導入などの考慮が必要です。
・最近は、VLAN(Virtual LAN)の機能を内蔵しているハブもあり、
ハブの各ポートを仮想ネットワークに設定しブロードキャストも流れることがない。
学校で、教室のLANと教職員のLANとを仮想LANで分けることで
セキュリティの面でも安心できるね。
※100BASE-T(IEEE 802.3u)
100BASE-Tは、10BASE-Tと同じメディアアクセス方法であるCSMA/CDを継承しており、光
ファイバー・ケーブルをサポートしております。ノイズが多い場所など用途によっては光
ファイバー・ケーブルのFXが用いられる。
:SWハブとはすごいのですね。良いことばかりですね。
:もっとすごいハブも発表されているんだよ。今度は、スタッカブル ハブについて説明しよう
●スタッカブル ハブ
スタッカブル ハブを用いることで、リピータの制限である4台接続の制限に関係なく
ポートの増設が行えるハブである。
スタッカブル・ハブは、ハブ同士を増設用コネクタで接続するために、ダム・ハブと違い
すべてのポートを使うことができ、またレピータの4台までの制限も気にする必要もあり
ません。
・接続できるハブの台数は、その機種によって違ってきますが2〜7台前後が一つの目安に
なります。
・内蔵ポート数は8〜48ポートまであり、24ポートのハブを5台接続すれば120ポートを一
つのハブとして用いることができます。
接続は、その名の通りハブ同士を専用コネクタで通り積み重ねて増設するので、ポート同
士の接続と違い接続距離は数10Cmと短い。
・SNMP機能やAUI,10BASE-2,光ファイバーを装備している機種もあります。
:大規模なネットワークも可能ですね
:いやいや、ハブだけの構築だけでは難しいのだよ。ケーブルとコネクタについて説明しよう
●接続ケーブルとコネクタ
10Base Tで用いるケーブルは、カテゴリー5と言うケーブルが一般的で、後で10Base Tから
100Base TXに変更になってもケーブルはそのまま用いることができる。
EtherNetのケーブルには大きく分けて3種類のケーブルとコネクタが存在します。
・10BASE-TはRJ-45コネクタで、接続ケーブルはカテゴリ5のUTP(より対線)を用いれば
10/100BASE-Tで使用可能です。シールド付きとシールドなしがありシールドなしが殆どで
あり、ノイズの多いところではシールド付きを用いるが、静電容量に注意してケーブル選択
を行わないといけない。(静電容量とインピーダンスの目安は14pF/100Ω)
・10BASE-2はBNCコネクタで、Thin同軸ケーブルと呼ばれている直径5mm/インピーダンス
50Ωのケーブルで接続される。(ターミネータが必要)
・10BASE-5はN型コネクタで、Thick同軸ケーブルと呼ばれている直径10mm/インピーダンス
50Ωのケーブルで接続される。(ターミネータが必要)
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:ふーん、ケーブルにも規格があるのですね
:次は、現在殆ど使われていないブリッジについて説明しよう
●ブリッジ
ブリッジは、相互接続されたセグメント間のトラフィックを軽減するために用いる。
具体的には、OSI第2層であるデータリンク層をコントロールするLAN間接続機器であり、
中継先のセグメントには、必要なデータだけを転送するフィルタリング機能を有する。
ルータに比べて、プロトコルレベルでのルーティングやブルードキャストの制限が甘いが、
現在は、ルータ機能と一体になったブルータが主流である。
また、LANのセグメント同士を直接接続するローカルブリッジ以外に、遠隔地のセグメント
同士をWAN接続するリモートブリッジもある。
ブリッジにもLANに接続するローカル・ブリッジと呼ばれるものと、WANに接続するリモー
ト・ブリッジがあります。
仕様)
接続するコネクタは
・WAN:RS-2323C,V.35,RS-422,V.11/X.21(リモート用)
・LAN:DB15 AUI,10BASU-T,10BASE-2(ローカル用)
・WANスピード(2Mbps),LANステーション(16000アドレス),フィルターレート(14,000PPS),
フォーワーディング(11,000PPS)
などの内容で書かれていますが、既存のネットワークの処理能力から判断するが、いずれも
神経質になるような内容ではないので、ネットワークに接続可能かどうかと機能で選択して
良いでしょう。
どちらも高機能な物は、SNMPのサポートやブリッジエラー,LANエラーなどの各種モニタ
機能を搭載している。
※ルータにブリッジ機能が含まれているのと、SWハブなどハブの高機能化でブリッジ製品は
少なくなってきている。
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:時代の流れと共に、ハブが重要な位置付けになってきたのが良くわかりました。
:そうだね、ネットワークの基本設計はハブの種類や配置で決まってくるからね。
次は、WANやインターネットで良く使われるルータについて説明しよう。
●ルーター
ルータは、WANでネットワーク間の相互接続に用いられる機器である。
具体的には、OSI第3層であるネットワーク層レベルでの相互接続を実現するLAN間接続機器
であり、ブリッジと違いブロードキャストの制限や、プロトコル・レベルでのルーティング
機能により、LANのパフォーマンス向上が行える。またアドレス管理やサブネット設定によ
る大規模ネットワーク管理が可能である。
ブリッジと違う点は、宛先情報の解読して行うため同報データ(ブロードキャスト)を遮断できる。
・ルーティング方式にはスタティック方式とダイナミック方式があり、スタティック方式は
ルーティング情報をネットワーク管理者が前もってルーティング・テーブルに設定変更を
行うが、ダイナミック方式はルータ自身がルーティング情報を自動的に認識して設定変更を
行う。
ダイナミック方式の場合は、ルータ同士が絶えず情報交換を行うためトラフィック量の大半
を占めてしまう場合があり注意が必要である。
アメリカでは、Sisco社がトップメーカーでWellfleet社が2である。
・ネットワークプロトコルは、IP,IPX,Apple Talkに対応で、TCP/IPのトラフィックに
対してはルータとして、その他のプロトコルに対してはブリッジとして機能する製品が殆
どで、Telenet,SNMP機能による集中管理機能を搭載している機種や、14のリモートLAN
接続のマルチポート対応,ISDNポート装備など種類も多い。
特殊な機能では、IBM社のSNA対応でDLSW機能内蔵のルータもある。
・WANで用いる場合には、本社にマルチポートのリモートルータを設置して、支社や営業所
のリモートルータとネットワーク接続を行う。また、メインフレームが絡んでいる場合は、
SNA対応でDLSW機能付きのルータを選択する。
・機能の設定は、RS-232CポートでPCと接続してVT100端末エミュレータモードで各種設定を
行う。
・リモートルータとは、遠隔地とWAN接続するルータを言う。
・ローカルルータとは、LANのセグメント同士を直接接続するルータを言う。
ローカルルータは、ブリッジと同様にネットワークセグメント同士を直接接続するが、
ブリッジのトラフィックの分断機能とはコントロール方法が違う。
TCP/IPのトラフィックに対してはルータートして機能し、複数のセグメントやネットワーク
がある場合に有効に活用できる。
ローカルルータであるので、当然WANインターフエースは持っていない。
・現在のルータの殆どはブリッジ機能が内蔵されているのでルータ=ブルータである。
また、ネットワーク管理プロトコルのSNMP対応可能かどうかも選択時に確認する。
・ブルータは、対応プロトコルについてはルータとして機能するが、未対応のプロトコル
ではブリッジとして機能する。
・DLSW(Data Link Switching)
IBMのホストコンピュータでは、SNAプロトコルを使用しており、他のプロトコルと同一回線
で混在してデータを転送すると返答が中々届かず、通信を終了してしまうので、SNAプロト
コルを優先して送信する仕様をDLSWと言う。
・最近は、VPN(Virtual Private Network)の機能を内蔵しているルータもあり、
インターネットを通常のLANと同じように利用してしまんだよ。
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:難しくて良くわかりませんが、社外など遠隔地のネットワークと接続するために必要に
なるのですね
:間単に言うとそうだが、TAやDSUなども必要なんだよ。
今度は、特殊な用途に用いる機器を説明しよう。
●V.35構内モデム
WANや公道を跨いだビル間通信では、ルータやブリッジを用いて接続する。通信回線には、
SDやフレームリレーのデジタル回線で接続するが、回線費用が伴うのでケーブルレスの赤外
線やマイクロ波を用い通信コストを軽減する方法もある。
信頼性が重要である場合は、ケーブルの地下埋設で逃げたり、構内放送用のケーブルが敷設
してあれば、安価な構内モデムが利用できる。
構内モデムは、CCITT V.35対応で2Mbpsの転送速度をサポートしているので、最初は構内
モデムで行いネットワークが充実してきたら、FDDIなどより高速な仕様で、地下埋設や
専用回線に移行するのも一つの考え方である。
構内モデムは転送速度が1200bps〜2.048Mbpsと種類が多く、ネットワークに適したモデムは
転送速度の速い2.048Mbpsのモデムを選択します。
( 最近は、ハブに直接接続する無線LANが増えてきているね。)
・使用する場合には必ず同じモデムをペアで使用すること。
仕様)
インターフェース:ITU-TS V.35
伝送速度:32Kbps〜2.048Mbps
伝送モード:同期式 内部/外部/RCV
動作方式:全二重/半二重
伝送距離:2.048Mbpsで1.3Km
コネクタ:34ピン メス型(Mブロック),ターミナルブロック(より対線)
診断機能:V.54適合ローカルおよびリモート・デジタル・ループバック,ローカル・
アナログ・ループバック,511 BERT
※ITU-TS V.35は、電話網を利用したデータ伝送に関する勧告で、60〜108KHzグループ・
バンド回路を用いた48Kbpsのデータ伝送であるが、RS-232Cや他のインターフェースと同じ
で伝送速度と規格は必ず一致するとは限らない。V.34のモデムも28.8Kbpsから33.6Kbpsに
速度アップを行っているが、回路方式が変わらないのでV.34の規格のままである。
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●トランシーバ
Ether Netの10Base 5のAUIコネクタと接続しデータ転送を可能にするユニットで、イエロー
同軸ケーブルをタップコネクタを通じてネットワーク接続を行う。
ケーブルは、信号ロスを少なくするために切断して接続するのではなく、被覆にピンを刺し
接触させている。
太いケーブルがネックになるが、セグメント間のケーブル長はMAX500mと長い。
※トランシーバ間は2.5m以上離さなければならない。
中にはAUIから10Base 2や10Base Tと接続可能な物もある。
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●クライアント/サーバーマシーン
:ネットワークで使用するサーバーやクライアントは市販のPCでも可能ですか
:どのようなPCでも使用可能だが、サーバーは安定動作が要求されるので信頼性が必要だね
ネットワーク用のマシーンには、クライアント,ドメイン管理サーバー,ファイルサーバー,
プリントサーバー,リモートアクセスサーバーなどがあり、古いPCにLANマネージャーを
組込みプリントサーバーに利用するなど、社内で使用されなくなったCPUが386や486の古い
PCが何台かは埃にまみれていると思いますが、これを上手く活用します。
プリントサーバーであれば、メモリもHDも最低限で済みネットワークカード1枚を追加し
LANマネージャーを組込めばプリントサーバーとして活用できますので、専用のプリント
サーバは必要なく古いPCが活用できます。
・サーバー マシーン
サーバーとは、各種サービスを提供するコンピュータやプログラムの事を言い、プリント,
ファイル,データベース,通信,WWW,グループウエア・サーバーなどと呼ばれている。
・ハード構成
構成は、サーバーの用途とデータ量によって違ってくるが、必要最低限の仕様をまとめて
みると。
CPU:ペンティアム166MHz以上
メモリ:64MB以上でECCをサポート
HD:2GB以上で用途によりディスクアレーを接続
バックアップ機器:640MBのMOを用途によりDATを装備
CD-ROM:ソフトのインストール用と用途によりCD-ROMチェンジャーやCD-Rを装備
UPS:停電時の対策に
OS:Windows NT Server(Workstation)
・クライアント マシーン
分散処理システムでネットワーク上の他のマシーンからサービスを受けるコンピュータで
あり、通常の使用であれば市販されているPCに、メモリとネットワークカードを追加する
程度で十分である。
・ハード構成
構成は、必要最低限の仕様をまとめてみます。
CPU:ペンティアム133MHz以上
メモリ:32MB以上
HD:1.2GB
CD-ROM:必要に応じて
MO:230MBを必要に応じて
OS:Windows95/98 又は Windows NT Work station
※最近はWindows Terminal Server Editionを導入しMetaFrameサーバーを載せ
データベースや表計算などアプリケーションをサーバーに置き、クライアント側は
端末動作とし、486マシーンでも実用になる方法も取られている.
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